ビジネススクール

2024/10/30

No. 3942 無料でも安かろう悪かろうではダメだ

 先般アメリカのミシガン州立大学に伺って、学生に講義をしたり、話しを聞いたりしていて思ったのが、やっぱり学校って設備に金がかかるんだよなということ。とにかく設備が立派になってました。私がいた1980年から83年初頭でも立派すぎると思ってましたが、今やそれ以上。本当にビックリで、これで勉強できなかったら学生の方が悪いと思いました。

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 教育無償化と言われていますが、そもそも学校のレベルアップをするには、学校そのものの経費、投資をアップしなくてはなりません。だから無償化とは別の話で、ちゃんと学校を「無料でも入学する価値がある」ようにしないといけない。当然ですよね。「無料で入っても役に立たない学校」を増やしてはいけません。

 でも、これは難しいです。

 設備

 先生

 職員・従業員

 みんなそれなりの給与をもらい、設備にならないと意味がない。安い先生、安い設備では無料で入ってもろくな教育を受けることができない。旅館と同じで、おもてなしをしてくれる人が多ければ多いほど、良い教育になります。いわゆる学生一人当たり教職員数です。

  今回の衆議院選挙、各政党この部分を考えているのだろうか? 無料で入学できればどこでもいいよ的な感覚がなかったでしょうか? なんて今回アメリカに行って思いました。「安かろう、悪かろうの学校」ではだめなんです。でも、難しい問題です。

 

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#教育無償化#大学授業料#ミシガン州立大学

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2024/10/13

No. 3938 就職説明会

 10月9日(水)の夜6時半から、サプライチェーンの職種に限定した就職説明会を覗いてきました。サプライチェーン限定というのもすごいけど、なんとバスケットボールアリーナの周回路を使ってブースを作らせていました。これはアイデア。一周すると、どんな企業が出ているのか分かります。ブース番号の地図を見ながらウロウロする必要がありません。

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 なんと125社が参加して、サプライチェーン専攻の学部生、大学院生、700人以上が来場。就職活動も様変わりですね。ここでいろいろ話しを聞いて、申込みをして、オンライン面接を受け、最後に本社とかで面接。昔からの人企業の他、サプライチェーン関連のIT企業なども出ているので、結構面白かったです。

 今年2月に来日した学生達もいて、会場で声をかけられました。みんないろいろと就職を考えていますが、特に外国人学生はアメリカで働くのはビザの問題もあるのでなかなか大変。でも、自国には帰りたくないとか、コンサルティング会社に行きたいと言っているのがちょっと寂しいです。実際にサービスやものを作って提供するかいしゃにいきましょうよ。

 

 ところで、高校3年生の88%が大学に進学したいと思っているものの、学費が準備出来ているのは5% 残り大多数95%の学生が学費が足りくて、何らかの奨学金を必要としています。というか、そこで進学を諦める。なんせ授業料や寮費、食費、教科書代など合わせると、アメリカの大学って公立大学でも年間600万円以上しますから。この辺は大きな問題ですが、だから大学を出たらそれだけ自分に投資したのだから、初任給もそれなりにもらいたいということになります。この辺はどこかで書きたいと思います。

 

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#アメリカの大学#アメリカの大学の就職説明会#ミシガン州立大学#サプライチェーン#アメリカ大学進学#アメリカ大学授業料

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2024/10/11

No. 3937 ハリケーン・ミルトン

 先週土曜日からミシガン州立大学に来ています。ずっと快晴。日中最高気温18℃くらい。インドや東京がうそのように快適。朝ホテルを出て、昔からあるキャンパス中心部の、ほとんど森のような中を抜けて、新しいエリア(と言っても60年とか70年とか経過してますが)に出てビジネススクールへ25分くらい歩きます。20241007_2_r

 ここでサプライチェーンの先生方に会ったり、学生に講義し

たり、一緒に話したりしてます。結構予定詰め込まれて、真面目に学校に「通勤」しているようです。旅費も何も全部学校が持ってくれているから、これはある意味当然ですが。まあ、今が一番訪れるにはよいときでしょう。キャンパスが大きすぎて、学生が5.2万人もいるなんて思えません。

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 下の写真がビジネススクール。私の時代は右側の5階建ての建物しかありませんでした。

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 というようなことを更に書こうと思っていたら、昨晩はハリケーン・ミルトンがフロリダ州を横断。大変な被害が出ていて多くの避難民が出ています。こちらミシガン州の天気とは大違いです。

 物流とかサプライチェーン的に言うと、恐らく日本ではニュースにならないでしょうが、フロリダ半島西海岸のタンパ、東海岸のジャクソンビルとか隣接するジョージア、アラバマなどの港が被害を受けているので、「肥料」の輸出が大きな影響を受けそうですね。日本もたくさん輸入しているのではないかと…。特にアンモニア系の肥料はあの辺多くて、アメリカからの輸出の大部分を担っていると思われます。これから日本の農業にも影響があるのではないか? 心配です。

 ノースカロライナ州も被害を受けていて、ここは日本の名古屋みたいなところですが、出荷の金額とか量で言うと医療機器、医療関連材料などの工場が多いですよね。自動車工場が多くて目立ってますが…。日本人にノースカロライナ州というと、なぜか「不二家ノースキャロライナ」というのが思い出されますが…。

 ということで、どうしても私の場合物流・サプライチェーンの方に目が行ってしまいますが、今回のハリケーン、結構日本にも影響あると思います。

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#ハリケーン#ミルトン#タンパ#フロリダ#ノースカロライナ#ミシガン州立大学#サプライチェーン#アンモニア系肥料肥料

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2021/03/26

No.3351 高価な贈答品をもらったらどうする?

 昨日のビジネススクールや商学部で使われるケースブック作成の話しの続き。

 若いときにいろいろ経験、あるいは疑似経験させてもらうことは大切だという私の経験をご紹介しましょう。このブログで2019年7月3日にこんなことを書いています。

 

1981年の秋学期に「購買」の授業(原材料などをどうやって上手に調達するか)で先生になったのが、そのアイアコッカさんの部下で、購買担当副社長だった、ジョン・モレンさんという方。この先生が80年にクライスラーを辞めて、教師としてビジネススクールに来てくれて、リー・アイアコッカのこととか、三菱自動車とクライスラーが提携するときの話しとか、いろいろしてくれたのが面白かったし、ビジネスってこういうことなんだというのを教えて貰いました。こんな人が学校の先生に来てくれるんだというのも驚きでした。ついでに日本の留学雑誌にモレン先生のインタビュー記事を掲載して貰って、お小遣いを稼いでしまいました!?」

 

さて、そのモレン先生のクラスの話しの続きです。

あるときクラス内のディスカッションで先生から出されたテーマが「日本の大企業と提携したときに、相手がものすごく高価な品物をプレゼントとして持ってきた。どう対応するか?」というもの。当時でもクライスラーの内規では35ドルとか40ドル以上のものをもらってはダメだったとのこと。当時は1ドル200円くらいです。しかし、ギフトを渡すことは日本の大切な文化で、それを断ることは「相手の面子を潰す」ことにもなると…。なかなか面白いテーマです。

 私もよく分からない部分があるので、父親に国際電話して聞いたりして…。今とは時代が違うからピンとこない人もいるでしょうけど、プレゼントする方も断られたら困ると真剣に思っている。渡すテクニックもある。ビジネススクールのMBAのコースですから、年齢は23歳から30歳くらいまでの学生が多いのですが、議論百出。日本人はビジネスを金で買うのか?なんてこと言われて、ロッキードだって日本の首相に大金払って大問題になったではないか、とか言い返したりして…。

 その時のモレン先生の話では、クライスラーではそういった贈答品を展示する小さな展示室を作ったそうです。絵画とか工芸品が多かったから。なるほどね、なんてみんなで納得して、文化的に違う面がたくさんあるから一方的にこちらの価値観を押しつけてはダメだと…。

 

 こんな話し、今でもしっかり覚えているから、やっぱり疑似体験で良いから若い学生にそういった教材を提供するのは大切だと思っています。自分の知らないことに遭遇したときに、どう考えて対応するか? これからの時代にますます必要な能力です。

 

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