No. 3827 制限時速90Kmに緩和って本気?
2024年問題で大型トラックの高速道路での最高時速を80キロから90キロに引き上げる検討が始まるそうです。散々「大型トラックは危ないから制限速度を下げるべきだ」と騒いで80Kmまで落としておいて、今度は「長距離輸送に時間がかかっていて、労働時間が長くなっているから少しでも短くなるように」という、姑息な理由での制限速度緩和検討。こんなこと最初から分かっていたのに…。
突然の取って付けたような理屈で交通事故の犠牲者の方々を説得できるんですかね? 時速90Kmにすると運転時間が9分の1だけ短くなるから集中力が落ちないようになって事故が減るといった理屈を並べるのか? で、事故を起こして責任負うのは当然ながら我々トラック運送事業者です。もっとましな労働時間削減対策を考えて欲しいと思います。今でも道路代節約のために高速道路に乗らないで、下道を走るトラックは多いです。なぜか? お客様が高速道路代を負担できる運賃を払ってくれないから。デフレの副作用です。
ちなみにアメリカのフリーウエイは、都市部とその他郊外で制限速度が州ごとに決められていて、都市部だけを見るとトラックに厳しいのはマサチューセッツの45マイル(72Km)とはいっても場所によって違うので、マサチューセッツの都市部でも65マイル(105Km)という場所もあります。
カリフォルニアは50マイル(80Km)から65マイル(105Km)。
一番緩いのはコロラド、カンザス、ニューメキシコ、ノースダコタ、テキサスといった広々とした州で、55マイル(89Km)から75マイル(121Km)。まあ、地方だから都心部と言ってもトラフィックが少ないからでしょう。でも、地方ほどスピード出すから大きな事故が起きるとも言えます。
交通事故、それもトラックに対してこれだけ厳しい目がある中で、果たして可能な議論なのでしょうか?
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#2024年問題#大型トラック#高速道路速度規制#最高時速80Km#速度規制緩和#ドライバー労働時間削減
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