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2016/01/21

No.1999 バス事故について私のコメント

 いよいよ明日、2000回です。通過点です。

 今日は日本ロジスティクス・システム協会の、恒例の「ロジスティクス経営士」の講師として、最終ケーススタディー演習のレポートについて、指導をさせていただきました。7名の方々それなりに一生懸命書いてきてくれていますが、(サマリーですが)、その「説得力」という部分で、アドバイスをさせていただきました。自分の思いが強すぎて、こちらの「どうしてそうなるの?」に答えられないと、やっぱりダメなんです。23日にレポート最終提出日となります。がんばって下さい。

 

 やっぱりバスの事故について書かないといけないなと…。テレビなんかでそれなりに「建前論を言っている」人が多いから。

1 65歳のドライバーを臨時の契約で12月から雇用した。これが最大の問題。65歳のドライバーがどれだけ夜行運転に対する体力があったか? この時点でこの事故防げたと思います。とにかく運行しなくてはならないから、適性診断も受けさせてない。何しろドライバー足りないから「手足4つ付いていたら誰でもよかった」感じです。

 

2 これだけドライバーが不足しているときに、どうしてあの「キーストラベル」という会社に義理立てしなくてはならなかったのか? もっと払ってくれるツアー会社が「バスが足りない」と言って、いくらでもあったのでは? 正直不思議です。最低運賃以下で運行したのですから、それだけ大事なお客さんだったのだと。

 

3 点呼記録を「あらかじめ作っていた」というのは、そうでしょうね。想像に難くない。で、問題は国交省の監査が「書類が整っているかどうか」のチェックに重点が置かれている点。監査の時点ではちゃんと記入して判子が押してあればOK。どうやってこれから「本当にやっているか?」をチェックするか。難しい問題だと思います。国交省の監査がダメだということではありません。信用の上に成り立っている許認可なんですから。記録はいつでも適当に書ける。これは運賃をもらっているからちゃんと実施する、運賃もらっていないから実施しできないという二択では言い切れない部分があります。もちろん、ちゃんとした運賃もらっていれば、しっかり点呼をする確率は上がりますが、それでもやらない奴がたくさんいる。

 

以上、私のコメントでした。

明日はトラック協会の関係で、なんと名古屋で講演をさせていただきますが、この問題も話題にせざるを得ないですね。

 

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