お客様の物流を止めない！

　お盆最盛期です。しかし、アメリカの方々は夏休みとは言いつつも、普通に仕事しているので、結構メールが入ってきます。それに対応して返信してしまうと、すぐさま向こうも質問してきて…。「お休みいただいてます」と、堂々と言うべき何ですが、悲しい日本人は「おもてなし？」で、すぐに返信してしまって…。

　さて今週の土曜日も、ちょっと茨城県方面に伺う用事があり、帰りによった地元スーパーで、2リットルのペットボトルの水ではなく、ウーロン茶がこの値段！　すごいです。
　運ばせていただいている私共にとって、これはなんともやるせない価格。安ければよろしいというご意見はたくさんあります。しかし、安ければ良いというために、その商品を作ったり運んだりする人たちも「安ければ良い」ということになる。自分さえ安く買えれば、残りの人たちは同じ日本人でも安い給与で働けば良いという感じがしないでもない。で、どんどん賃下げになる。結局は自分で自分のクビを締めているのと同じです。結果として、消費税が8％になっても、なかなか賃金が上がらない。そりゃそうですよね。運んでるモノの価格が以前よりも下がっている。われわれ、これからもっと工夫しないと、これを克服できない！　と考えてしまうことが問題で、本当はきちんと価格を転嫁すれば良いだけの話しなのです。

8月6日でしたっけ？　最低賃金が16円だとかアップしました。それでもまだ600円台の県がいくつもあります。これもまだまだ低いですよね。海外と比べれば高いと言えますが。でも、賃金上げれば全部終わるというものでもないと思います。生産性を上げて、もらえる給料を上げなくてはいけないのですが、まだそれが上手くいってない。260円とか280円の牛丼をちょっと値上げしたら、賃金上がるのでしょうか？

これではとてもアベノミクスは動かないでしょうし、賃金が上がって…なんて夢物語になりそうです。こういうことをやっているから、もっと安く作らなくてはいけないと考える人が出てきて、そのために人件費を削減する…。悪循環ですね。

新聞などでも先日、都議会？の政治活動費で会議弁当がどうのこうのと書かれていました。新聞記事の曖昧なところは、政治活動費で弁当を出していたことが悪いのではなく、「一人2100円の弁当代を支出」と書いてあること。弁当代は自腹にすべきだというのではなく、価格を問題にしています。だったらいくらなら良いのか？を書いてない。われわれも昼休みの間の方が会議で集まりやすいので、会社でも外部でもしょっちゅうお昼の会議があります。100円のコンビニおにぎり2つと、ペットボトルのお茶1本を会社の経費で落としたらOK？　では、1000円のお弁当は？　でも、新聞などによると2100円のお弁当はダメだと。1575円もダメみたいです。

実はマスコミの方々の頭にないのは、これらのお弁当は「配達されている」という事実。配達をする人の人件費やコストが頭に入ってないのです。おそらく書いている記者さん達は、会議で弁当が出たなんてことはないのでしょう。「お弁当はただで運ばれてくる」と思っているのだと思います。これが高いとなると、もっと安い人件費の人を使って弁当を運ばなくてはならないという業者がどんどん出てきます。

コンビニで買う弁当と、配達される弁当と同じに考えている。結局運賃というのがまったく頭にないから、2100円の弁当はダメだという、実に短絡的なことになります。結果として、われわれ物流に携わっている人間のコストは頭に入っていないので、2100円の弁当、1575円の弁当はけしからんということになる。こういう記事や報道を読むと、われわれの存在は完全に無視されているし、物流をバカにされていると思うのです。そしてそういう人たちが「社会の木鐸であれ」と偉そうに記事を書く。外に行って食事をする時間を惜しんで、配達されたお弁当を食べながら会議をした方が、ずっと経費削減になるんですけど…。でも、たぶんそういう「生産性」の考え方が分からないんでしょう。

だからこそ、なんとか物流の必要性とコストを発信していきたいと思っています。

ところで、ああいう記事を書くマスコミの人って、やっぱり通販は送料無料だと思っているのでしょうか？　以上、お盆のお休みネタ！？でした。

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